母が旭川空港に到着する時間に合わせるかのように
青空が広がり山すそが見え始めた。
今日も朝から久しぶりの良い天気だ。
母を我が家に呼ぶのはもう最後かもしれないから
沢山親孝行をしようと心に決めていた。
娘も、ばばにやさしくする!と楽しみにしていた。
母を迎えるなり娘は母に抱きついてキスをし、歓迎の挨拶をした。
北海道に親族が一人もいない私達の生活なので
親しい人間が来てくれたことがこの上なく嬉しそうな娘。
車の中でも食事のときも、家に帰ってからも
母を相手にしゃべり続け、遊び続けている。
しまいにはお風呂も一緒に入ると言って背中まで流してあげていた。
人見知りが強く、私が絶対的な存在で
今まで母が遊びに来ても母のところに遊びに行っても
「ママじゃなきゃいや~!ばば、いや~!」と言って母をはねのけていた娘だったのに
いつの間にか成長して私の介入しない自分の世界を作り上げ
一生懸命に母を招きいれようとしている。
彼女なりに母の現在の状況を理解して、何かしてあげようという優しさも見えてくる。
母を誘って「散歩に行こう」と外へ出て行った。
私は密かにカメラを持って二人の後姿を見つめた。
娘は母の手を引いて楽しそうに何やら歌っている。

ああ、泣けてくる。
幼稚園に入って急激にお姉さんになった娘。
ほんの2~3ヶ月前まで私にべったりだったのに
突然すくっと自立し1個の人間として自分の道を歩み始めた。
私はますます娘を愛おしく思い
涙でかすむ2人の後姿をこっそりと見続けた。
2009 / 06 / 10 ( Wed ) 05:20:59 |
日々の暮らし
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