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窓からの風景
窓08.2.17

私はこちらに移り住んでから、ギャラリーである石蔵に3年半ほど暮らしていた。(深山はその倍くらいの期間か。)この石蔵は築100年以上といわれるもので、当時は米を貯蔵する場所として使われていたと思われる。もちろんいわゆる倉庫なので、人間が住むようには造られていない。小さな窓には鉄格子がはめられ、さながら牢屋のようでもあった。また借りた当時は荒れ果てた廃屋だったのだ。そんな空間を深山は業者の手も借りながらギャラリー兼住まいへと改造したのだった。
確かにギャラリーとしては最高の空間だが、人間が住むには決して居心地の良い家ではなかった。一番くつろげるのは本棚付きの広々したトイレで、お風呂は太った私の兄は入れなかったほど小さいし、台所も一人がようやく立って作業できるほど狭く、圧迫感のある場所だった。階段はおそろしく急で危ないし、冬は断熱材がはいっていないので隙間風だらけで寒い。そしてとにかく暗いのだ。深山はいろいろと工夫して住みやすくしてくれたが、あんなところで3年以上も暮らしたんだな~と今ではただただ懐かしく思う。
その後となりに小さな家を建てた。私の一番の要望は「窓を大きく!」それに尽きた。とても小さな家だけれど、カーテンのないすっきりした窓のおかげで外の自然と同化して、家に居ながら常に自然の中で生活している感覚が味わえるのだ。

ここ数日雪がよく降った。今年は雪が少ないな~と思っていた矢先の豪雪。写真の窓はウチのキッチン。右に見えるのが石蔵のギャラリー。実はここがこの家の中で一番日当たりがよくて明るい場所なのだ。
まだ冬は終わりそうにないけれど、光は確実に春めいて来ている。この冬は娘とよく雪遊びをして親子ともども楽しかったから、冬の終わりにはちょっと寂しくなっちゃうんだろうな。
2008 / 02 / 17 ( Sun ) 13:27:45 | 未分類 | TrackBack(0) | Comment(0) | トップ↑
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